研修修了生からのメッセージ
農業研修制度を利用して僕は農家になった
日南町でトマト農家になられた経緯を教えてください。
僕は小さい頃から農業がしたいと思っていました。大学時代に田植え体験で日南町を訪れたこともあり、 当初は農業=米というイメージがあったんです。 しかし、Iターンの先輩から「お金になるものを作ったほうがいい、 みんなが作っているものを作らないと助けも得づらい」と助言をもらって。 さらに、移住者は最初から広い土地を確保するのが難しい。 ネギやブロッコリーのように面積のいる作物は作れないし、加えて米は初期投資も大きいので、 僕はトマト以外ありえないと思いました。
現在のお住まいはどのように?
農業研修生2期生として移住した当初は、役場指定の一軒家を同期の仲間と借りて半年ほど住んでいました。 その後小学校を改修利用して作られた定住促進住宅への入居を経て、 2年目からは地元の人にお願いして就農地域に家を探してもらいました。 多里に決めた理由は、やはり大学時代に来たからというのが大きかったです。
農業研修で学べたことについて教えてください。
農業研修では、技術面より色々な農家さんを回ってたくさんの人と知り合えたことが良かったです。 農業は「見て盗む」という部分が大きいので、そんな時頼れる人がいるのはとても大切。 1カ所の農家さんで1〜2週間研修します。短期間ですが、逆にそれがよかった。 同じ時期でも違うやり方や、地域による生育の違いを知ることができました。
自然災害などについての心配はありますか?
台風とか怖いですよ。飛ばされたらお手上げなので、台風が来たら夜は寝られないです。 いよいよの時はビニールを切ってハウスを守る心づもりをしています。 先輩方からは台風や雪で全部潰れた、なんていう痛い話をだいぶ聞きましたね。 県が出している事例を見たりもして。 ですが、これさえしていれば大丈夫、というのは全部教えてもらいました。
農家になってよかったと思いますか?
また、将来のことについて想うことなどありますか?
良かったと思いますよ。自分で作った野菜を食べた時などはその美味しさに感動してしまいます。 生で食べてみて「このおいしさはなんだ!?」と。幸せですよ。ですが、日南町での農業にはまだまだ問題も山積みです。 未来のために自分がやらなければどうするんだという想いがありますね。 同世代も増えてほしいので、いろんな回り道をしてからでも農業にたどり着いてくれる仲間がいれば嬉しいです。